飯豊連峰 栂峰
6月7日(月)
今日は山菜が目的の山行であるが、天照大神に手を合わせるのは通例で、ともかく栂峰を目指す。ようやく雪解けが終わり日の差す道端には、可憐な花が咲き始めていた。高度が上がれば展望はおもむろに開け、飯豊山群がわだかまっていた。展望皆無に近いオオシラビソの森は、おおかた残雪に覆われていたが、切れ切れに消えた登山道に、けなげなミズバショウが自生していた。植生が一時ブナに変わる斜面を登りきると及び平頂は一面の残雪で、過去の記憶にない光景である。頃合いのコシアブラから始まり、沢に下れば、売るほどあるゼンマイは御法度物で山ウド掘りに専念する。思いがけないタケノコは家族が十分堪能する量で、裾野に下れば当分の間、お浸し、みそ汁にと食されるワラビを手中にする。まさに春爛漫の一日であった。