朝日連峰 葉山










3月29日(日)
白兎尾根と並び大沢を挟んで、葉山連山へ一直線に延びているヤブ尾根が無名峰としてある。気になる尾根に分け入れば、ルート取りに失敗、詰まるところ柴に嫌気が差し白兎尾根に戻された。新雪にトレイルが山荘まで続き、どんじりの亀はツボ足で楽して山荘に辿り着いた。山荘前には、sとaが下山に取り掛かっていた。途中、交差した山仲間h越君に感謝する。山荘脇では某高校の山岳部が雪上訓練をしており賑わしい。マキストーブで暖を取れば熾の香いが快く、酒でもあれば此処に住みついてしまいそうであった。

芦峅樏

横着をし、今までほったらかしにして置いた輪樏のバンドの修繕をした。摺れた部分を強度ある糸で巻きつける簡単な作業である。十万都市である米沢ながら、カンジキ用のバンドすら売っていないのは嘆かわしいが、このような環境であればこそ創意工夫し山へ向かう心を養うのであろうか。十数年間使用した「芦峅カンジキ」はツメを何度か入れ替えたものの本体は何時折れても不思議でない状態で、ザックに補修用具を忍ばせる山行を繰り返している。



尾根にて









遠い朝日









深い飯豊









霧氷を覆うブナ









霧氷の花









本沢源頭









北尾根から

尾根にて









ブナの雪尾根











先人達が辿つた証











米沢側へ延びる枝尾根










直下のブナ










烏帽子山頂

飯豊連峰 栂峰










3月21日(土)
前回、余儀なく中退した栂峰へ行く。頂には拘らず過程に面白味を感じる故である。時間の食う尾根末端からの取り付きは割愛し、740mに合わさる尾根に取り付き時間短縮を計る。1000mラインに満たない尾根は雪屁が痩せはじめ所々藪を出し古い鉈目を見る。烏帽子山直下、東より派生する尾根は米沢側へダイレクトに延び登路、下路に使えそうで着目する。まっさらな烏帽子山より雪面はアイスバーン化しアイゼンが欲しくなる。栂峰の登りに取り掛かれば広く見る冬木立は霧氷を付け、またピッケルの石突きも容易に受け付けない雪面に今朝まで激しい風雪であった事が窺い知れる。谷側は信用のおけない雪屁で、自ずと山側を行く。急斜面、緩斜面を繋ぎ1485mへ登り切ると、たおやかな尾根が栂峰へ続いていた。どこが頂か解らぬ平頂の栂峰には先客3名が居り暫し雑談。弁当を広げている間先客は滑り下りて行った。朝日嶽、飯豊山に別れを惜しみつつシュプールを追うが何故かあじきない下山となった。

酒蔵利き酒コンサート




















昨日の夕方、米坂線とフラワー長井線を乗り継ぎ長井市のアマチュアフォークグループ「影法師」の酒蔵利き酒コンサートに出かけた。「影法師」の歌に酔い、大吟醸酒に酔い、かいもちに舌を鳴らす。山仲間の輪も深まる。小さなローカル線の旅と、心打たれたコンサートに感謝。

尾根にて

先日、栂峰を歩いたおり烏帽子山さきの稜線上で、ホキたトラロープが立木にぶら下ってあった。通行のない尾根と思っていたが、人が歩かぬ尾根など無いようだ。



飯豊連峰 烏帽子山










3月8日(日)
ピーカンが約束された日、栂峰を目指すも雪上に複数のシュプールの条痕あり樏組は通常ルートを外す。小屋川本流と支流の狭間に派生する藪尾根にルートを求め尾根末端から取り付くも雪質悪く極端なヤセ尾根ゆえカモシカも尾根筋を避け左斜面を通行していた。昔、登路とした尾根と合さる670m付近より堅雪とあまたなブナにひとりにんまりしトレイルを延ばせばブナを抜いた烏帽子山頂であった。遮るものもなく四周全ての展望が得られるも朝日は雲の中にあり飯豊山はもっそりと物静かに雪を被り横たわっていた。指呼の間の栂峰へは、ここより2時間を要すと記憶しているが時間も然る事ながら現状の山わっしゃこには容易ではないと思われた。右肩をおおらかに西に伸ばし、左肩は急角度に小荒沢側にすべらして威圧的な山容を併せ持つ栂峰に暫し我を忘れる。遠かった栂峰に別れを告げ踵を返す。