飯豊連峰 栂峰










3月21日(土)
前回、余儀なく中退した栂峰へ行く。頂には拘らず過程に面白味を感じる故である。時間の食う尾根末端からの取り付きは割愛し、740mに合わさる尾根に取り付き時間短縮を計る。1000mラインに満たない尾根は雪屁が痩せはじめ所々藪を出し古い鉈目を見る。烏帽子山直下、東より派生する尾根は米沢側へダイレクトに延び登路、下路に使えそうで着目する。まっさらな烏帽子山より雪面はアイスバーン化しアイゼンが欲しくなる。栂峰の登りに取り掛かれば広く見る冬木立は霧氷を付け、またピッケルの石突きも容易に受け付けない雪面に今朝まで激しい風雪であった事が窺い知れる。谷側は信用のおけない雪屁で、自ずと山側を行く。急斜面、緩斜面を繋ぎ1485mへ登り切ると、たおやかな尾根が栂峰へ続いていた。どこが頂か解らぬ平頂の栂峰には先客3名が居り暫し雑談。弁当を広げている間先客は滑り下りて行った。朝日嶽、飯豊山に別れを惜しみつつシュプールを追うが何故かあじきない下山となった。