朝日連峰 祝瓶山












9月6日(月)
沢用ザックとハーネス、ガチャモノを引っぱり出し、沢登り仕度をするのは何年ぶりであろうか。ワンディで溯れる沢を選択した結果、昔、登下降を実践済みの祝瓶山南面、コカクナラ沢とした。履き古した沢足袋は心許ないが終わってみればフリクションが効き快適に溯れた。今日も暑いので進んで水線を求める。コカクナラ沢最大の滝20mは右岸の草付きを巻き、途中、下降の折の記憶が過ぎる。地元の山人は、ここら辺りまで山菜の取り場とし、毎年、大漁との事である。溯行の合間、腰を落とせば傍らにダイモンジ草が心を和ます。さらに現れた滝も巻きで通過、上部は穏やかなゴーロ歩きで退屈するも、登山道1270m辺りから下る沢を右に見送れば、岩壁帯下部のルンゼは天を突く。直下岩場は落書きのようにマーキングが塗り立てられ、遣った者の神経を疑う。沢足袋から地下足袋に履き替え、よく道刈りされたアカハナ尾根を下れば、戻った沢心に北叟笑む。