朝日連峰 祝瓶山









祝瓶山直下にて

5月23日(土)
待ちに待った祝瓶山荘開きであったが、全ての作業が終わる寸前到着。会の方々に恐縮する。カーバーライトに灯が点けば酒宴が始まった。最中、来客あり。後、著名な写真家と知るが大いに盛り上がる。昔ながらの山岳会に浸り酒飲めば、何時しかカメ虫と添い寝となった。

5月24日(日)
天気は下り坂を承知で、同じ山域に流れようとする会仲間と祝瓶山へロープを張るべく登る。道すがらにはカタクリの花は咲き誇り今年は山雪であったことを教える。案の定、1200m辺りから硬雪は登路を塞ぐも三つの点は一つの線となり山頂に辿り着いた。八方山の祝瓶山は霧に煙り風強く、ブナ林へと気が急く。目を凝らし下れば、頃合いの山菜をザックに収めることが出来た。山荘にてのんびりとコーヒーを啜れど祝瓶山を仰ぎ見る事は出来ず家路についた。


朝日連峰 葉山民衆登山









奥の院で寛ぐ人たち

5月6日(水)
葉山民衆登山に備え登山道整備で、および葉山を歩く。中一日で老骨には堪えた。初物のタラノメ、コシアブラを土産として帰路に着く。

5月10日(日)
直江兼続の勝どきの声に送り出され総勢60名が葉山を目指す。途中より雪に乗り山荘へ着く。神事を済ませ、おもいおもいに昼食をとった後、希望者で奥の院へ出向いた。広がるパノラマに歓声が上がり主管側として喜ばしい。残雪に別れを告げ下れば緑色に染まった。

朝日連峰 中沢峰









焼野平の朝日軍道


5月2日(土)
「石に枕したい」と遅立ちではあるが春の広がる白兎参道を行く。立ち休みを繰り返せば道は捗らない。尾根にて薪を拾い汲んだ清水を背負えば葉山山荘へ着た。炉傍で缶詰をつっつき酒を飲むころ、すっかり夜になっていた。


5月3日(日)
熾きの煙が鼻を刺し目がさめた。アルファ米を腹に詰め山荘を出る。数年ぶりの山荘以西の朝日軍道に分け入れば単独者のトレイルを追う。大朝日岳を抜けるのであろう。羨む。焼野平の巻道は雪も着けず真の朝日軍道を見る事ができる。まだたっぷりと雪ある斜面を3、4ッ越して行けば中沢峰の頂に出た。仮称ダマシミカゲへ高度を下げるもオオドミの鞍部よりはただただたどる以外ピークを踏むすべはない。往路を戻り、もう一つの目的である仮称ホコダテノカッチへと向かう。中沢峰から祝瓶山荘への下りより大朝日岳が小さくなるにつれ祝瓶山がかぶさってくる。時期早なら、この登山道を下り切れば朝日に3本とないオオヤマザクラが咲き誇っているはずである。思い巡らせば一人ほくそ笑む。中沢峰からテン場を探して下るも葉山山荘へ着いてしまった。その夜も例の話で、酒で終わった。

5月4日(月)
鶯の囀りで眼をさますも持病の痛みでシュラフより這い出せず治まりを待つ。今日は葉山に来る人もなく山荘内はラーメンをすする音だけである。一足ごとに雪は少なくなり、やがて人里に出た。