飯豊連峰 烏帽子山










3月8日(日)
ピーカンが約束された日、栂峰を目指すも雪上に複数のシュプールの条痕あり樏組は通常ルートを外す。小屋川本流と支流の狭間に派生する藪尾根にルートを求め尾根末端から取り付くも雪質悪く極端なヤセ尾根ゆえカモシカも尾根筋を避け左斜面を通行していた。昔、登路とした尾根と合さる670m付近より堅雪とあまたなブナにひとりにんまりしトレイルを延ばせばブナを抜いた烏帽子山頂であった。遮るものもなく四周全ての展望が得られるも朝日は雲の中にあり飯豊山はもっそりと物静かに雪を被り横たわっていた。指呼の間の栂峰へは、ここより2時間を要すと記憶しているが時間も然る事ながら現状の山わっしゃこには容易ではないと思われた。右肩をおおらかに西に伸ばし、左肩は急角度に小荒沢側にすべらして威圧的な山容を併せ持つ栂峰に暫し我を忘れる。遠かった栂峰に別れを告げ踵を返す。