糟糠の妻

あっという間に山は白くなった。慣わしのたかじょお納めは当然の如く諦め山なぞは当分思ひもよらぬ身であるが、糟糠の妻が日一日と元気を取り戻す勇気を目の当たりにし、武骨な重登山靴の手入れをしはじめたこの頃である。