高倉山
2025年3月31日
山ノ神に手を合わせまたまた沢筋を行く。ヒドン・クレパスを避
け上へ上へと追い上げられたが流れが消え確信が左岸へ移させ
る。きれぎれの眠り雪の間のイワカガミに春と知る。
先は登り一辺倒の尾根となりブナとミズナラと疎らなダケカン
バの中をスパイク長靴に金カンジキで喘ぐ。
不要と化したカンジキはザックに収め徹頭徹尾ツボ足であった。
概ね標高1000mを超えれば新雪に一面おおわれヨレヨレの足跡
を後ろに鮮明に残す。登りもおとなしくなれば山頂も間
近である。行きそびれた吊り尾根を経て小仙への道は年齢
と境遇の上から閉ざされた。其の二の目的も何百も立つブナにシ
ッポをまきそそくさと山を降りる。山ノ神にお礼の手を合わ
せ小野川温泉で一風呂浴びビールが待つ我が家へと急い
だ。
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小仙(1515m)への吊り尾根
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山頂付近のブナ林 |